あした future is ナウ

僕らはいつだって、今を否定したい。

アイツは売れてから変わったとか、巷で話題のあれは超ダサめだとか、とりあえずなのか熟考の末なのか、すんなりと今を享受するのは難しい。

例に漏れず自分もそのタイプで、ハナから好みの人は除いたにしろ、爆発的な勢いでスターダム街道ど真ん中をいくアーティストの楽曲なんかは、色々な雑念が入ってしまって面倒だ。

そういうときはきまって、受け入れられるまで静かに聴き流すのだが、やっぱり稀に我慢できなくなって「この曲キライなんだよね」とか「このアーティスト苦手なんですよね」と吐き出してしまう。

するとどうだろう。

言葉にしてから間も無く、突然その曲にドハマりしたり、嫌いだったはずのアーティストが急にカッコイイと自然に反応してしまう楽曲を発表しやがる。

気まずい。

あれだけ声高らかに宣言した手前、今さら撤回しようもんなら、手のひら返しのワック野郎というレッテルを貼られてしまうのではないか。
そんな不安を抱きながら、コソコソと嫌いなアーティストの曲をディグし始めてしまっては、もう虜。

やっぱり受け入れられるまで静かにしておけばよかった!と思う反面、これは言霊にしたからこそ気づけたことなのか。

じゃあ嫌いな歌手に、嫌いなダンサー、嫌いなハッシュタグ、もっと口にしていけば、全部の事柄が好きになれるのか!俺は神か!

しかしそれでは相手の事を好きになるころに、自分の周りに誰もいないだろう。
あぁ、最初っから貴方の良さに気づいていたら、こんな後ろめたさなんてなかったのに。

ナウい今にはナウいときにこそ、全力で。

さて今回のプレイリストはここ1〜2ヶ月にリリースされたアーバン系新譜特集。

イマに触れた、その先にある好き嫌いこそアイデンティティです。

"今月の良質アーバン皿" by Yacheemi on AWA


1. Rough Soul / Goldlink feat. April George
2. Dent Jusay / Matt Martians feat. Syd & Steve Lacy
3. The Game / Gabriel Garzon-Montano
4. Trampoline / Jidenna
5. Roses / BJ The Chicago Kid
6. Smile More / Syd
7. Shot Down / Khalid
8. Land Of The Free / Joey Bada$$

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