Talkin' about the music | 02

前回の4人に続きencountのレギュラープレイリスター後半の4人に彼らがこれから綴っていく連載のタイトルとそのテーマをインタビュー。


8人のレギュラープレイリスター今回は、幅広い舞台で異彩を放つJOMMY、ハウスダンスシーンを牽引し続けるダンスクルーSODEEPよりOHISHI、世界を舞台に活躍の幅を広げるLOCKIN’チームSHUFFLE!!からSORI、そしてカルチャーシーンを縦横無尽に闊歩するように独自のスタイルを持つSASARISAの4人。


まさにパーソナリティが滲みでていた前回4人のテーマ。それぞれの思いと、今だからこそ発信していきたい“音”のある毎日の魅力。後半の4人は一体どんなパーソナリティを発信してくれるのか。


“Dance Keeps On Going”


OHISHI(以下O):

今年自分たちのダンスチームSODEEPが活動20周年を迎えまして、NY発のカルチャーマガジンFRANKとコラボして記念オリジナルブックをだしました。それを作るにあたってのテーマもこれに通じるものがあって。まさにダンスで突き進んでここまで来たという情熱を次の若い子たちにも伝えていきたいという想いがあります。


O:自分も今年で37歳になるんですけどダンス、とか音楽と、それを包括するカルチャーがこれからも続いていって欲しいっていうのは基本的な願いとしてあって。

でもそれって、何もせず自分たちだけが突き進んでいればそうなるかっていうとそれではないんじゃなかってこの年になって少しずつ気付き始めた。そろそろ次世代というか、熱い若い子たちを巻き込んで色々な事をやっていきたいと思ってるんです。


なるほど。伝えてカルチャーを守っていきたいという想いですか?


O:守る、というよりはより音楽やダンスが拡がっていくために必要だと思っています。一緒になってやってお互いの想いを知り共有する中でやっていかないと拡がっていかない、変わらないんじゃなかなと。もしそれで失敗するような事があったとしてもそれも新しい次への一歩前進になる。

選曲という視点でいえば知らない曲をどんどん知って欲しいし、その可能性を限定したくないなぁと思うんですよ。知らない曲を聞いた時、とか発見したときのワクワクを伝えていきたいなと思っています。


“ Tune in JOMMY’s encount”


JOMMY(以下J):

僕もいままさに同じような事を考えていて。

現場でも世代交代というか新しい世代がどんどん伸びていって良い時期なんじゃなかなと思う事が多くなっていて。カルチャーとしてどんどん変化していく時期だと感じています。

色々な意味で入口を作りたいという気持ちが強くでてきた。それは同じ発信する側の若い世代に対してもそうだし、受け手にとっても同じように思っていて。エントリーさせてあげられる最初のゲートになれればなと。


J:もう1つはバランスよく発信出来る連載にしたいという想い。

僕らが携わっている現場っていうのはやっぱりカルチャーという中にビジネスとして成立しなくてはいけないという部分も大きいので、その辺りのバランスは常にとても大切だと思います。アプローチ出来る層、響く層が少ないとビジネスになっていかない。かといって迎合し過ぎていては新しいカルチャーは生まれていかない。


そういう日々のDJ活動と同じテンションでencountでもプレイリストを発信していければなと思ってます。なので、わかりやすい曲選と自分がいまその瞬間にすごく気になっているコアな部分、この2つを気持よく織り交ぜて発信していきたいと思っているんです。

そういう意味でまさに自分の中のバランスとかチューニングを発信していく連載になると思っていて、それでこのタイトルです。


“ The ONE ”


SORI (以下S):

僕は自分がやってるダンスのジャンルがLOCKIN’という事もあってやっぱり音のルーツがオールドスクールにあって。ルーツとか始まりという意味で最初は“1”があってそこから入ってしまえばあとは自由、っていう感覚をそのままテーマに持ってきました。

そういう意味で最初の“1”が僕が作るプレイリストになったら嬉しいなという想いを込めて。


オールドスクール中心な選曲になっていきますか?


S:いやそこも特にそれだけと決めているわけではなく、自由に。でも1つ聞いた瞬間に何かしらのモードに入れるような曲を選べたらなと思っていて。そのモードっていうのが聴く人によってそれぞれであっていいと思うんですけど何かしらモードが切り替わるっていうような。音楽聞いた瞬間に“ファッ”て別のモードに入り込める瞬間ってあるじゃないですか?その感覚を創っていけたらなと。そして色々なノリの曲を知ってもらえたらなと思います。グルーブとかノリの楽しさを。


そういう事の楽しさが音楽には詰まってると思うんですよね。ジャンルを縦横無尽に行き来出来るのも音楽の魅力の1つ。決めつけるのではなく、何かしら視野が拡がるようなものにしていきたいです。

僕自身もそれで世界が広がったていうのが凄く大きいので。そういう人を増やしたい。ダンサーでDJでっていう自分だからこそ出来る橋渡しのような役割になれたらなと思っています。自分の体験を連載、そしてプレイリストで発信していけたらなと。


“SASARISA-UNDS”


SASARISA(以下S):

テーマはゴロで!(笑)私の呼び名のSASARISAにSOUNDを合わせてササリサウンドです。

私中学の時からこのあだ名で呼ばれていて。結構この名前が何にでも便利でよくゴロで色々な名前と何かをくっつけて言葉を創ったりしているので・・・(笑)私の好きな音とかジャンルとかをどんどん発信していきたいという意味でこのタイトルなんです。キャッチーなものにしていきたいと思っています。


女性DJとして活躍していて何か特别な思いはありますか?


S:最近はやっぱりもっと女の子に聴いてもらいたい!と思いますね。

私アパレルの仕事もしているんですがその職場での周りの若い女の子たちが最近どんどんクラブ離れしていってるのが目立って・・・あんまりクラブ行く子、いないんですよ!もちろん人によって違うと思うんですけど私は若い頃とにかく音を聞きにガンガンクラブに行っていたので。 

こんな世界もあるよーっていうのに気付くきっかけになれたらなと。いま世界中で相当売れてるアーティストでも知らない人も多くて。なのでそういう人も聞きたくなるような、普段あまりクラブ行かない子たちも聴いてもらえるようなプレイリストにしたいですねー。


そしてもちろんそういったキャッチーな新しいものから自分が好きな90年代、2000年代最初の頃のヒップホップ、この辺りの曲を織り交ぜて発信していきたいです!


-----


今回も個性に溢れ、バラエティに富んだテーマが発表された。

"Good Music and Dance"。新譜旧譜、有名無名、とにかくあらゆるラベル付けはこencount上ではほぼ無意味。そこをクロスして新しいものを生み出していくのが彼ら全員に共通する魅力なのだから。


「これ、とにかくカッコイイんだよね」


自分の直感や本能みたいなものを信じさせてくれる、8つの連載と8人のプレイリスター達。より深く、そして新しい音楽の世界へ誘ってくれる8つの扉がいま、ゆっくりと開き始めた。


(Interview&Writing:Pinco Okano / Photo:Yusuke Oishi)

0コメント

  • 1000 / 1000